Eメールマーケティング統計18選: 2020年版|SaleCycleブログ
本稿では、ネット中から収集したEメールマーケティングに関する主要な統計を、2020年用にアップデートしながらご紹介します。
Eメールは、現在もこの先の未来も、最も高いパフォーマンスを誇るマーケティングチャネルの一つです。DMAによると、Eメール開発に費やされた$1につき、平均ROIは$32となっています。
弊社のクライアントデータやウェブ上の情報を基に、Eメールマーケティングの主要統計を以下にまとめました。
目次
- 1 Eメールアドレスの価値とは?
- 2 Eメールマーケティングに最適な日
- 3 Eメールマーケティング統計: ROIと売り上げ
- 4 Eメールマーケティング統計: 開封・クリック率
- 5 Eメール配信能力、開封・クリック率
- 6 小売りカゴ落ち対策の効果
- 7 Eメールマーケティング件名統計
- 8 Eメールクライアント・マーケットシェア統計
- 9 未読のまま削除されたEメール
- 10 カゴ落ちEメール統計
- 11 Eメールスプリットテスト
- 12 Eメールマーケティングにおけるパーソナライゼーション
- 13 パーソナライズされたEメールと消費者
- 14 カゴ落ちEメールの配信タイミング
- 15 マーケティングEメールがもたらす消費者への影響
- 16 モバイルEメールマーケティング統計
- 17 Eメールマーケティングへの消費者の意識
- 18 Eメール最適化戦略
- 19 モバイル端末向けに最適化されていないEメールに対する意識
- 20 リストサイズに関するEメールマーケティング統計
- 21 マーケティングEメールにおける様々な戦略の効果
Eメールアドレスの価値とは?
この問いへの答えは、業界によって、そして企業のEメールマーケティングの効果によって異なります。
Experianによると、平均的なEメールアドレス単価は推定£84.50(=約11,390円)となっています。
これは全業界共通の総合的な平均値なので、顧客生涯価値(LTV)に大きく左右されます。例えば、トラベル関連のEメールアドレスの単価は£236(=約31,730円)でも、小売り関連の場合は£79(=約10,620円)という違いが存在します。
各業界内における正確な数値には関わらず、データベース構築の際のEメールアドレス獲得というステップの重要性を証明しています。
Eメールマーケティングに最適な日
OmnisendのMarketing Automation Statsによると、毎月の最初の10日間が、開封、クリック、注文レートにおいて最高のパフォーマンスを発揮しています。
毎月29日は、マーケティングEメールからの平均注文率において最高の結果を出しています。
Eメールマーケティング統計: ROIと売り上げ
この数年間、Eメール時代の終わりを予言する多くの声が上がっていました。しかし、現在でもEメールは全マーケティングチャネルにおける最大の投資利益率(ROI)を誇っています。
これはEconsultancy/Adestraの2019年Eメールマーケティング調査が証明しており、回答企業の73%がこのチャネルを「Excellent」と評価しており、72%のSEOや67%の有料検索との差は明白です。
ROI関連の前向きな統計に反し、昨年度の企業マーケティング消費のうち、Eメールは平均で13%しか引き付けておらず、売り上げへの貢献度は19%となっています。
Eメールマーケティング統計: 開封・クリック率
開封率は完璧な指標ではありません(そもそも完璧な指標というものが存在しません…)が、一定の期間を通じて分析する際のベンチマークとして活用することができます。
GetResponseはEメールマーケティング統計において素晴らしいソースです。こちらのEメールマーケティングベンチマーク2019は、開封・クリック率に関する貴重なデータを掲載しています。
- Eメールマーケティング全体の平均開封率は22.86%です。
- 平均CTR(クリックスルーレート)は3.71%です。
- 平均CTOR(Click to Open Rate=開封に対するクリック率)は16.23%です。
- 平均配信停止率は0.21%です。
以下、いくつかの業界のクリック・配信停止率のデータです。
Eメール配信能力、開封・クリック率
Dot Digital社のEメールベンチマーキングレポート2019には、配信率や、開封・クリック率などの貴重なデータが掲載されています。
配信率は直近3年間を通して上昇しており、全体平均は98.2%となっています。
全体的な開封率もこの4年間で上昇しており、2015年の17.2%から、昨年の20.8%まで増加しています。
昨年は金融サービス関連のEメールが最も高い開封率を記録し、27.9%となりました。Eメール開封率の最低数値を記録したのは出版社で、17.7%となりました。
2018年の平均クリックスルーレート(CTR)は2.41%でした。ユーティリティ関連のEメールが最高のクリック率を出しており、4.76%となっています。
小売りカゴ落ち対策の効果
弊社の2019年H1小売りEコマースリマーケティングレポートには、様々な業種のEコマースサイトにおける、カゴ落ちEメールの効果のデータが掲載されています。
カゴ落ちEメールによる売り上げ増加が最も大きかったのはアパレル関連企業で、6.38という数字を出しています。全小売業種の総合平均増加率は4.43%となりました。
Eメールマーケティング件名統計
SaleCycleのクライアント500社のデータを基に、件名内容別の平均開封率をまとめました。
Eメールクライアント・マーケットシェア統計
Litmus社は、11.7億件のEメール開封データを基に、ウェブメールやデスクトップ・モバイルEメールにおけるEメールクライアントのシェアを発表しました。
未読のまま削除されたEメール
Return Pathの「Eメール配信率の隠れた統計」レポートには、迷惑メールフォルダに行き着いたり、返信があったり、転送されたり、クレームをつけられたりしたメールの割合に関する興味深いデータが掲載されています。
以下の表は、未読のまま削除されたメールの割合を示しています:
カゴ落ちEメール統計
Eコマースの平均開封率は約15%ですが、カゴ落ちEメールなどのトリガーメールはより良い結果を出しています。
カゴ落ちEメールの全体的な平均開封率は40.14%で、クリックスルーレートは28.64%です。
最も効果が出ているセクターはアパレルEコマースで、43.15%の開封率と31.34%のCTRを記録しています。
Eメールスプリットテスト
Phrasee社はEメールマーケターに対し、Eメールキャンペーンを最適化する目的でのスプリットテストの活用法についての調査を行いました。
以下の統計は、マーケターのテスティングには改善の余地があるという実態を示しています:
- Eメールマーケターは、自社キャンペーンの50%以下しかスプリットテストしていない
- スプリットテストを行う際は、A/Bのみを想定し、それ以外は考慮していない
- スプリットテスト後、結果を活用するための統計モデルを持つものはたった5%
Eメールマーケティングにおけるパーソナライゼーション
Adestra/IDMによる「デジタルパーソナライゼーションの実態」レポートは、Eメールパーソナライゼーションに対するマーケターの意識を調査しました。
Eメールマーケティングにおけるパーソナライゼーションのメリット:
予想通り、Eメールマーケティングにおいて最も頻繁に活用される顧客情報は、Eメール登録者の氏名となっています。
顧客行動のインサイトを提供するデータはそこまで広く利用されていない点には注目です。
トランザクションデータはマーケターの49%が収集していますが、このデータを日頃から活用できているのは25%ほどです。
マーケターがパーソナライゼーションのために活用するデータ:
クライアント側のマーケターのうち55%は、Eメールマーケティングにおけるパーソナライゼーションの活用の際の壁として、データの統合を挙げています。
パーソナライズされたEメールと消費者
Bluehornetの調査に基づくEメールマーケティング統計によると、リテーラーが暗黙的・明示的両方のデータを用いたマーケティングEメールのパーソナライゼーションを調整することを、消費者は求めています。
カゴ落ちEメールの配信タイミング
カゴ落ちEメールの効果は前述の通りですが、この効果を大きく左右する要素はタイミングです。500のグローバルなブランドからのデータに基づいた弊社の統計は、カゴ落ち発生から1時間というタイミングがベストだと示しています。
そして、このメールの効果は、消費者がサイトを離れてから24時間以上経過してから送信された場合には大きく減少します。
マーケティングEメールがもたらす消費者への影響
回答者の59%がマーケティングEメールによる彼らの購入選択への影響を認めており、50%以上は月に1度以上の頻度でマーケティングEメールから購入しています。
モバイルEメールマーケティング統計
Litmus社のState of Email Report掲載の統計によると、今では開封の55%をモバイルが占めています。
Eメールマーケティングへの消費者の意識
こちらのBluehornet調査(PDF)は、アメリカ国内の1,800人の消費者が持つ、マーケティングEメールに対する意識を、貴重なインサイトと共に発表しています。
消費者がEメールアカウントを確認する頻度:
Eメールを確認する際に使用するデバイス:
Eメール最適化戦略
Adestra/EconsultancyによるEメールマーケティング調査は、「かなり」または「とても」先進的なEメール最適化戦略を持つ企業は少数派だという結果となりました。
Q: ご自身の企業における、モバイル端末に向けたEメールマーケティングの最適化戦略をどう評価しますか?
また、当レポートは、モバイル受信者用にEメールを最適化する上での詳細な戦略にも注目しました。
Q: モバイル端末向けにEメールマーケティングを最適化するため、どのような調整を行いましたか?
モバイル端末向けに最適化されていないEメールに対する意識
モバイル対応Eメールは必須ですが、上記のデータを見る限り、Eメール最適化戦略があまり進んでいない企業も存在します。
モバイル端末上で開封されるEメールの数が増えていくにつれて、Eメールがこれらの端末で閲覧可能かどうかの確認不足という事態は、大きなチャンスを逃すことになります。
消費者調査によると、42.3%がモバイル非対応Eメールを削除しており、11.3%は我慢して読んでいます。
リストサイズに関するEメールマーケティング統計
GetResponseの統計によると、Eメールのパフォーマンスはリストサイズに反比例しています。
マーケティングEメールにおける様々な戦略の効果
GetResponseは、各戦略がEメール開封率に与える影響を調査しました。
絵文字:
パーソナライズされた件名:
プレヘッダーテキスト:
Eメール本文中のパーソナライゼーション: