効果的なカゴ落ちEメールとは?|SaleCycleブログ
本稿では、結果を出すカゴ落ち(カート放棄)Eメールの特徴を見ていきたいと思います。
消費者は様々な理由でカートを放棄しますが、幸いなことに、多くはカゴ落ちEメールなどを通して購入へとリダイレクトすることが可能です。
最大限の結果を引き出すには、カゴ落ちEメールを作成するにあたってたくさんのポイントを考慮する必要があります: 使用するクリエイティブ、表示する商品、そしてEメールのタイミングなど。
以下は考慮すべきいくつかの主要エリアです:
目次
件名
件名は読者の注意を惹くカギです。何が効くかはブランドやコンテキストに左右されますが、基本的にはEメールの内容について、クリアに情報を伝えるメッセージであるべきです。
下記の表は、500の国際ブランドから収集したデータを用いて、件名を内容別に分けたものです。
こちらでのトップは消費者の名前で、これはコンバージョン/送信レートにおいても首位の3.7%を誇ります。
パーソナライゼーションの効果についての当社の知識からすると、これは筋が通っており、ただ企業毎にテスティングを通してちょうどいい構成を研究する必要はあります。
タイミング
Eメール配信のベストな日時については激しい議論が続いており、いくつもの答えが見つかることでしょう。
しかし放棄Eメールに関しては、消費者が放棄したタイミングによって配信日時も決まるので多少はシンプルです。が、放棄からEメールまでのタイミングがとても重要です。
主な考えとしては、Eメールは当該商品が消費者の頭の中にあるうちに配信するべきであり、ベストな結果を出すにはリマーケティングEメールを放棄から1時間以内に配信すると良い、という結論に至りました。
ダイナミックなコンテンツ
リマーケティングEメールに動的なコンテンツを取り入れることで、コンテンツや画像などが最新のものであり、各ユーザーに向けた最適化を徹底することができます。
動的コンテンツで実現できる事:
- コンテキストとデータを組み合わせ、消費者に価格などのリアルタイムな情報を提供
- 消費者の位置情報に応じて、表示するビジュアルや情報を変更
- 消費者が使用している端末に応じて、情報やデザインを調節
- 最新の結果を用いて、コンバージョンの多いイメージの採用を徹底
- 商品の人気度や在庫レベルなどの最新の消費者傾向情報を表示
例えば、flydubaiのカゴ落ちEメールは放棄されたブッキングに関するリアルタイム情報を表示します。例:
全てのデータを使う
結果と収益の世界においては、全ての決断や選択に論理的な動機や理由が必要です。
Eメールに追加する各パーツはクリックやコンバージョンに繋がるものですか?上部に配置する大きなヘッダー画像は本当にエンゲージメントの増加をもたらしますか?全てのパーツをリアルデータと照合し、考慮する必要があります。
Eメールの見た目
創造性の高い努力を無駄にしないためにも、Eメールをテストすることが肝心です。
Eメールが貴社のブラウザでは綺麗に表示されても、他の100種以上のEメールクライエントでもテストしましたか?
LitmusやEmail on Acidなどのツールを使えば、様々なEメールクライエントを同時にテストすることができます。
カート内容のまとめ
消費者が購入を検討していた商品を表示し、サイズ、色、値段などの重要な情報も含みましょう。
即効性の高いリマインダーとして、画像も重宝します。複数のカートを放棄している場合もあるため、明確なサマリーを提供することが重要です。
ディスカウントに注意
リマーケティングEメールにてディスカウントを提供し、購入を完了する更なる動機にするというアドバイスもありますが、これが必ずしもベストだとは限りません。
特別割引の提供は顧客獲得という目的は達成しますが、長期的に見ると収益減少というリスクを伴います。
カゴ落ちEメールはディスカウントなどが無くても十分機能するため、当社はディスカウント追加に反対です。
ここでのリスクとして、多すぎる、そしてサイクルにおいて早すぎるディスカウントをオファーすることによって、小売業者はマージンを減らすことになり、また消費者にディスカウントが当たり前だと思わせてしまう可能性もあります。
コール・トゥ・アクション
テスティングによって最もインタラクティブで効果的なコピー、カラー、そしてサイズを研究することはできますが、カギとなるのは見つけやすさ、そしてクリックのしやすさです。
緊急性を少し使う
多少の緊急性、焦りのテクニックを用いることで、消費者に購入の決断を迫ることができる可能性があります。
緊急性に虚偽は使用せず、消費者に在庫レベルや空席情報などのリアルタイムな通知を提供すべきです。これは消費者に主要情報を提供するため、プラスになります。
セクターにもよりますが、導入はとても簡単です。例えば航空会社では、時間や空席状況という制約があるため、緊急性のメッセージはとても自然に扱えます。
画像
人間は基本的に文字よりも画像のほうが反応しやすく、効果的で高品質な商品イメージを含むことが重要です。
個人的な好みですが、こちらのDollar Shave Clubの例はクオリティも高く、パッケージ内容をスマートにまとめています。
レビューの活用
Bright Localによると、消費者の84%が友人・知人などによる紹介と同じレベルでオンラインレビューを信用しています。消費者が検討している商品の品質の保証になっているのです。
レビューはカゴ落ちEメールにも最適で、受信者の多くがまだリサーチの段階にいるので有効です。
Eメールには詳細な顧客レビューを掲載するスペースはありませんが、レビュースコアのまとめや、レビューの件数だけでも消費者の素早い判断の決め手になり得ます。
Bright Localによると、消費者の84%が友人・知人などによる紹介と同じレベルでオンラインレビューを信用しています。
Eメールをモバイル向けに最適化
Litmusの統計によると、2018年6月のEメール開封の46%はモバイル端末上で行われています。
モバイルで読みにくいEメールを消費者が読むことはないでしょう。以下、Greg Randallによる、モバイル向けに推奨されるレイアウトの参考ガイドラインです。
- 基本的には横長かつ、1列のフォーマット。
- スマートフォンの表示範囲にご注意。開いた瞬間の範囲に有用な情報が表示されていれば、消費者が下にスクロールする確率が上がります。
- 大きめのフォント。
- 画像は見やすいように大きく。
- 画像やコピーブロックを強調するために空白を活用。
- 全てのアクションへの呼びかけが注意を惹きやすいよう徹底。
- フォント、そしてアクションへの呼びかけが背景に対し強いコントラストを持つように。Eメールコンテンツは、一貫性に欠けた変則的な明るさの環境で閲覧されます。
Eメールのセグメント・パーソナライゼーション
効果的なEメールはそれぞれの受信者に関連性の高い情報を提供するものであり、これを達成するにはセグメンテーションやパーソナライゼーションが便利です。初めに、セグメンテーションとパーソナライゼーションを比較していきます。
- セグメンテーションは、消費者をグループ分けし、特定のコンテンツや商品のターゲットに設定する目的で使われます。グループ分けには年齢、性別、位置情報、購入傾向などが用いられます。
- パーソナライゼーションは、カスタマーデータを活用して効果的なターゲティングを実現し、関連性の高い情報を提供する目的で使われます。顧客の購入履歴に基づいて、関連するクロスセルのオプションをレコメンドする、などが可能になります。
製品レコメンデーション
当社の統計によると、リカバーした(放棄から呼び戻した)購入は、オーダーバリューにおいて直接的な(放棄されていない)購入を上回る傾向があります。
オーダーバリュー(注文単価)を増やす方法の一つは、プラスアルファのアイテムをレコメンドすることです。ここでレコメンドするアイテムは、メインのアイテムに関連する物(ノートPC用ケースなど)や、顧客が過去に興味を示したことのあるアイテムになります。
テスト・改善
カゴ落ちEメールは、テストそして最適化されて初めてベストなパフォーマンスを出し、より効果的になっていきます。画像、メッセージング、コール・トゥ・アクション(CTA)などのデザインエレメントにおいてはA/Bテストが実行できます。例えば、当社はクライアントに対し、CTAの色やコントラストを変更してコンバージョンを増加させたり、キーエレメントをより目立つ箇所に移動したりしています。
デリバリーメッセージ
配送関連のメッセージング(特に送料無料)は重要です。これは大抵Eメールのフッターに配置されますが、より目立つ場所に置くのも面白い結果が出そうです。
ここでは、配送に関するメッセージはEメールの上部に表示されています:
brooklinenは別のアプローチとして、配送を軸にメッセージを作成しています: