「カゴ落ち」とは？平均カゴ落ち率と、カゴ落ち率を改善する12の対策・ベストプラクティス
“カゴ落ち”とは、ECサイトで使われる用語で、ユーザーがショッピングカートに商品を入れたものの、購入が完了する前にカートを放棄してしまう現象のことを言います。
平均的なバスケットドロップ率は約80％で、10人のお客様がカートに商品を入れると、7人が何も買わずに帰ってしまうことになります。この統計は、一見するとイライラするようなものですが、実はこの状況を改善するためにECサイト担当者ができることがいくつもあるのです。このブログ記事では、カゴ落ちを減らすための12のベストプラクティスを紹介します。これらの戦略を実行することで、脱落率を大幅に減らし、売上を増加させることができます。では、さっそく始めてみましょう
カゴ落ちについて
旅行サイトでは「予約放棄」、金融サイトでは「フォーム放棄」と呼ばれます。
小売業者にとっての不満は、カートに商品を入れることで、顧客が商品に明確な興味を示したにもかかわらず、途中で何かが顧客の購入を止めてしまったということです。
業界別平均カゴ落ち率
E-Commerceの行動マーケティングツール”SaleCycle”の利用サイトのデータでは、2020年の平均カゴ落ち率は81.08%と非常に高い数字となっています。
業界別に見ると、ファッション業界が84.43%と最も高いカゴ落ち率となっています。
カゴ落ち率改善のための12の対策・ベストプラクティス
1. 明確な行動喚起の表示
買い物客が商品をカートに入れたら、次のステップを明確にすることが必要です。
まず、商品をカートに入れたことを明示します。サイトによっては、この表示が微妙な場合もありますが、私たちSaleCycleは明確であることが重要だと考えています。
例えば、Reebokでは、追加された商品を確認するメッセージと、次のステップを提示するメッセージを明確に表示しています。チェックアウトに直行するオプションも、便利なショートカットです。
そして、ショッピングカートのページでは、2つのチェックアウトオプションを提供し、ページ上で最も目立つリンクとして、明確なコールトゥアクション（CTA）／行動喚起を行っています。
このようにCTAをうまく使えば、買い物客は次に何をすればいいのかわからずに放棄することはないはずです。:
2. 配送方法の選択肢を提供する
顧客が購入するかどうかを決めるとき、配送にかかる時間と価格は大きな影響を与える可能性があります。
購入断念の理由のひとつは、多くのサイトが、買い物客がレジに進むまで、実際の送料を表示しる傾向があるからです。
つまり、商品を追加して実際の送料を確認したり、購入するつもりが送料の高さに躊躇してしまう顧客もいるのです。
また、選択肢も重要です。無料または低額の配送を希望する買い物客もいれば、スピードや利便性を重視する買い物客もいます。
したがって、サイトは、さまざまな顧客の好みに対応するために、配送オプションを組み合わせて提供するよう努める必要があります。
3. ゲストチェックアウトを提供する
レジに入る前に会員登録やアカウント作成をさせることは、購入の妨げになることがあります。
買い物客にとって余計な手間がかかると感じられるからです。そのため、買い物客が先に進んで購入を完了させるのが面倒だと判断するポイントになりかねません。
登録が絶対に必要でない場合（食料品店など、登録の必要性がより高いサイト）、この障壁を避け、代わりにゲストチェックアウトのオプションを提供することは賢明なことです。
チェックアウト時やチェックアウト後にアカウントを作成することは可能ですが、離脱の原因を1つ取り除くことができます。
4.最終的な値段を明確にする
チェックアウトの際に「隠れた」コストを発見することは、放棄の一般的な理由です。Baymardの調査によると、21%が注文の総費用を前もって確認または計算できたために離脱しています。
多くのサイトでは、顧客が購入を決定する際に、配送料やその他の料金を商品ページに表示することは簡単です。
米国内のサイトでは、地域によって配送料が異なる場合があるため、買い物客に分かりやすく説明することが難しくなっています。
しかし、商品ページに送料計算機能を表示し、郵便番号を入力することで送料を確認できるようにするなどの方法があります。
5. カートの中身を持続的に表示する
お会計の際に、お客様は費用や、サイズや商品が正しいかどうかなど、疑問に思うことがあるかもしれません。
カートの中身を全体に表示することで、買い物客は会計を終える前に自分の注文が正しいかどうかを確認でき、何かを確認するために会計を離れる必要がなくなります。
ここでは、Reebokが内容量と価格の合計を表示しています。また、画像を表示することで、視覚的にすばやく注意を喚起することができます。
6. アナリティクスで離脱を監視する
他にもGoogle Analyticsなどのツールを使って、小売業者は放棄率を追跡し、顧客の行動のパターンや変化を特定することができます。
データを分析することで、お客様がどこで離脱しているのか、デバイスやブラウザによって行動に違いがあるのかを確認することができます。
これにより、小売業者はカート放棄率に影響を与える可能性のある問題を特定し、チェックアウトのコンバージョンを改善するための対策を見出すことができます。
7. スムーズな会計フォームを提供する
購入の意志があるにもかかわらず、チェックアウトフォームの入力に時間がかかりすぎたり、ユーザーにとって分かりにくかったりすると、ユーザーは購入をためらってしまう可能性があります。
優れたデザインのフォームは、ユーザーの手間を省き、購入プロセスをより簡単に完了できるように見せます（これも非常に重要なことです）。
ナイキのチェックアウトプロセスは、デスクトップでは折り返しの上に表示され、モバイルではあまりスクロールすることなく見ることができます。
シンプルに見えるので、ユーザーはこの段階で購入を躊躇することが少なくなります。
8. 必要なことを必要な場所で提供する
チェックアウト時に特別なサポートが必要なお客様もいらっしゃいます。カスタマーサービスへの明確なリンクとコールバックオプションを提供することで、必要な場所でサポートを受けれる状態をつくりましょう。
また、マイクロコピーやツールのヒントを適切な位置に配置することで、シンプルにすることもできます。
フォームの項目によっては、ユーザーをつまずかせる可能性のあるものを特定し、適切なタイミングで説明文を提供することで、顧客がフォームを続行するのを助けることができます。
9. コンバージョンメッセージを活用する
購買意欲が減退し、離脱の兆しを見せている買い物客に対しては、ターゲットを絞ったオンサイト・コンバージョン・メッセージで離脱を減らすことができます。
買い物客に緊急メッセージを表示し、商品の人気度や、放棄した場合に逃すことになる割引を伝えることができます。
10. カートの中身を保存する機能を提供する
カート放棄の中には、一時的なものもあります。購入を検討するのに時間がかかったり、中断されたり、家族や友人に相談するためかもしれません。
このような場合、カートの中身を後で確認できるように保存しておけば、再度商品を選択する手間が省け、簡単に購入することができます。
11. セキュリティ面での安心感を提供する
買デビットカードやクレジットカードによる決済は依然として人気がありますが、最近ではさまざまな代替手段が登場しています。また、市場によって決済の習慣は大きく異なります。い物客の中には、会計時の支払いの安全性を心配する人もいるので、少しでも安心感を与えることは大切です。
一般的に、ブランドの信頼と、デザイン性に優れ、使い勝手の良いウェブサイトは、顧客を安心させるのに大いに役立ちますが、他にも選択肢があります。
一般的に、見栄えが良く、使いやすいサイトは、顧客の信頼感を高めるのに役立ちますが、それ以外にも安心感を与える方法がご紹介します。
サイトによっては、NortonやVerisignといったブランドのセキュリティ信頼マークが表示されることもあります。これは、特にあなたのブランドをよく知らない訪問者に対して、顧客の信頼感を高めるのに役立ちます。
12. 複数の支払い方法の提供する
決済方法の選択肢を増やすことで、小売業者は顧客のさまざまな要望に応えることができます。
デビットカードやクレジットカードによる決済は依然として人気がありますが、最近ではさまざまな代替手段が登場しています。また、市場によって決済の習慣は大きく異なります。
リーボックでは、カード、ペイパル、Klarnaのいずれかを選択できるようになっており、可能な限り選択肢を提供することが有効です。
Klarnaやその他の今すぐ購入、後で支払うオプションは、この段階での顧客の抵抗感を克服し、放棄を減らすのに効果的です。
決済方法の中には、チェックアウトを高速化し、買い物客にとってチェックアウトをより簡単にするものがあります。
例えば、PayPalや、保存された顧客情報を使用したその他の方法（Amazon Pay、Visa Checkoutなど）は、買い物客がメールアドレスとパスワードを入力するだけで、住所と支払いの入力を簡略化することが可能です。
モバイルでの買い物客に対しては、GoogleやApple Payなどの方法は、Touch IDやFace IDにより、モバイルチェックアウトを数秒に短縮することが可能です。
最後に
時には、優れたデザインと非常にスムーズなチェックアウト、そして必要な情報やヘルプをすべて備えていても、買い物客がカートを放棄してしまうことがあります。
このような場合でも、カート/カゴ放棄メールやSMSメッセージを使って、多くの顧客がチェックアウトに戻るよう働きかけることができます。貴社のECサイトでカゴ落ち対策を行えるツールを探しているなら、クローバーテック問い合わせフォームよりご連絡をお待ちしております。