スタッフインタビュー:「英語のコミュニケーションが好き」再認識できた通訳インターン

これまでクローバーテックの社員に話を聞いてきましたが、今回はインターンとして英語通訳を担当する大学3年生の木村珠々。欧米、オセアニア、アジアなど文化も言葉も異なる様々な国の取引先の人との通訳を経験したインターンのやりがいと気付きを教えてくれました。
目次
留学から帰国、学校以外で英語を使える場がない
ーー自己紹介をお願いします。
上智大学の国際教養学部で、大学3年生の代になります。私はアイルランドの高校に留学し、卒業してから同校に入学しました。
クローバーテックの通訳インターンは2年目で、約1年半ほど従事しています。
ーークローバーテックでインターンをしようと思ったきっかけは何ですか?
帰国後、学校以外で英語を使う機会がほとんどないことに気づきました。そこで何かないかと探したところ、通訳インターンを探している同社を見つけて、応募したのがきっかけです。
他の会社にも、書類の翻訳などはありましたが、通訳ができるのは他になかったんですよ。英語を使うだけではなく、実際の人と人とのコミュニケーションの間に入って、英語と日本語を通訳したいって気持ちが大きかったので、ここしかないという感じでした。
ーー通訳ということですが、具体的にはどのような業務なのでしょうか?
クローバーテックは、世界中のSaaSソリューションを輸入して、日本国内で販売する事業を展開しています。SaaSソリューションとは、従来のようなソフトウェア単体を販売するのではなく、ソフトウェアによるサービス(Software as a Service)によってユーザーの問題解決を促すサービス全般です。SlackやZOOM、Google Workspaceのようなものをイメージしていただくと分かりやすいかと思います。
世界各地で日々最先端のテクノロジーや手法を使ったものが生み出されているんです。クローバーテックではそういったものを常に探していて、週に数回、海外のソリューションベンダーとのオンライン会議があります。
私はそういった場で、製品の概要を聞いたり、日本国内での販売を行うための交渉をしたり、契約を結んだりする際の通訳を行っています。
ーー週に数回となるとけっこう負担になったりしませんか?
多くても週に2,3回程度で、週に1度あるかないかという時期もあります。学校生活には支障が出ることはなく、無理なく続けられています。
海外の最新テクノロジーを知り、活用する入口に
ーー実際やってみて難しかったことはありますか?
専門用語が多いというのは、ハードルにはなります。大学の授業はすべて英語ですが、かといってITやテクノロジーが専門というわけではないです。特に最初は、他のメンバーも初めて話すようなお客様ばかりでしたから、どんな話になるのか、分からないことも多かったです。毎回、事前にAIを使って、その会社や商品のキーワードとその日本語訳を調べて、会議に臨みました。
ーーAIで検索ですか。AIは間違いも多いといいますが、どう活用されたんですか?
事前にAIにその会社のウェブサイトや公開情報を要約してもらうんです。その要約ページを保存しておけば、会議中わからない単語が出てきても、要約を作ったAIに尋ねれば、調べる時間が大幅に短縮できるんですよ。
ーーゼロから検索しても、すぐに相手が意図した訳にたどり着けるとは限りません。事前にAIに学習させておけば、関連ワードが絞られた状態になります。すばやく適切な言葉を見つけられる確率が上がりますね。
そうなんです。今も各社ごとに検索したAIの要約データは残していて、活用しています。
クローバーテックは、海外の最新マーケティングツールを導入する会社ですから、社員の皆さんも、あらゆる最新ツールに高い関心がありますし、それを活用、吸収することに熱心です。
ChatGPTに限らず、色々な便利ツールを教えてもらえるので、大学の授業や課題にもここで知った情報を大いに活用しています。
「通訳は言葉を伝えるだけじゃない」感情も伝える大切さ
ーー様々なツールと出会える場でもあるんですね。通訳をされる上で大切にされていることは何かありますか?
重要なことは訳しながら、いかにお互いが話しやすい雰囲気を作るかということです。通訳というと、言葉だけ伝えればいいと思われるかもしれませんが、それだけではないと思うんですね。
通訳として、双方が言っていることを、正確に訳すことは非常に大切です。しかし、正確性にこだわりすぎたら、ミーティング時間なんてあっという間に終わってしまいます。大切なのは、どう省略しながら、意図を伝えるか。
例えば、CEOの鳥山紘平さんは、とても情熱的に話す方なんですね。そういう時は、言葉だけではなく、鳥山さんの感情も相手に伝わるように、なるべく同じトーンで相手に訳すようにしています。
ーー「通訳」と言っても奥が深いですね。言葉だけではない、と気づけたのもここで通訳インターンを経験されたからでしょうか?
そうですね、重要な会議の場でも呼んでいただいています。例えば、値段交渉が起こるような会議です。そういった場面では、どの国の人も遠回し表現のような含みのある言い方をします。
例えば、お取引相手からサービスの料金を上げたいという打診があった時、先方は、私が初めて聞くビジネス用語をいつも以上に使っていました。アルファベットの頭文字の略語を使ったりとか。
ーービジネスマンが乱発するカタカナ英語みたいなものですかね?「正社員」を「プロパー社員」みたいな。日本語だと少し不躾かなと思うと、あえてカタカナ英語を使っちゃうことがありますが、海外の人にも起こることなんですね。
「値段上げるよ」とは言いにくい場面でしたから、同じかもしれません。しかも、そういった時ってすごく訳しづらいんですよ。だからこそ、言葉の意味だけではなく、感情も含めて「通訳」することが大切なんだと思います。
クローバーテックでは、ハンガリーや台湾など、非英語圏の国の人ともお話します。英語圏でも米英のほか、オーストラリアやインドなど発音や、言葉の使い方は全然違います。
世界中の人々との、価格交渉など繊細なやり取りの通訳ができたことはすごく貴重な経験だと感じます。
インターン通して再認識した自分のやりたいこと
ーー大きなやりがいを感じているんですね。
はい!プレッシャーになるか?と問われれば、プレッシャーはもちろんありますけどね。でも、この会社の人たちがプレッシャーを感じさせないような空気を作ってくれているので、私は気負わず通訳に注力できています。
ーー最後にどんな人にこのインターンが向いているか教えて下さい。
インターンを通して、私はやっぱり「英語を使うこと」がすごい好きなんだと再認識できました。「通訳」という仕事が向いているか、やり続けたいのかはまだ分かりません。でも、人と人とのコミュニケーションを英語で伝えられるのはすごく楽しいなと思います。
そんなコミュニケーションを含めて英語を楽しめる人にはきっと向いていると思います。
ーーありがとうございました!