ホテルサイト向けベストプラクティス12選|SaleCycleブログ

競争が激化するオンライン環境の中で、ホテル業界はオンラインブッキングを増やすという課題に取り組んでいます。そしてここが、効果的なウェブサイトとブッキングプロセスが活躍する場です。

本稿では、ホテルサイトにおけるベストプラクティスや例をご紹介します。ホテル予約の約半分がサードパーティOTAサイト上で行われているこの状況は、ホテルにとってはより直接的な売り上げを確保するチャレンジとなっています。

オンラインホテル統計

  • Fastbookingによると、ホテルの平均コンバージョン率は2.2%。コンバージョン率はサイトによって異なりますが、上位20%のホテルは平均で5.6%を出しており、比べて下位20%は0.3%でした。
  • ホテルの平均ブッキング放棄率は84.63%です。この数字はトラベル全体の平均である90.74%よりも低くなっています。
  • OTAウェブサイト閲覧者の52%が詳細を求めてホテルサイトまで進んでいます。

検索とホテル選択

ホテルサイトには顧客のニーズに応えるホテル選び、日程決め、場所や設備の比較などをサポートする義務があります。

強い第一印象を与える

ここでホテルサイトが設定する目標は、大きなホテルチェーンの場合や、少数のホテルを取り扱うサイトなのかによって異なります。

画像とコピーを活用し、閲覧者に素早くブランドテーマをアピールすることができます。

以下のガストロパブ・宿トップページはコピーで埋められ、画像は当ホテルが「犬に優しい」ホテルだというメッセージを特定の客層に直接伝えています。

他には、Travelodgeは極力シンプルに保ちつつ、ブランドの料金的なテーマを押し出しています。

ホテル検索を簡略化

オンラインブッキングプロセスはサイト検索から始まります。なので、この検索が上手く働き、関連性の高い結果を素早くもたらすということが重要です。

OTAやホテルチェーンにおいては、ホームページ上の中心エリアにシンプルな検索オプションを設置することで、閲覧者は真っ直ぐ検索過程へと進むことができます。見つけやすく、使いやすくすることで、より多くの消費者が検索を行うことになります。

検索結果を明確に提示

見やすい結果表示は、ユーザーが結果を理解し、選択肢を素早く比較することを可能にします。

選択肢が複数ある場合は、重要な情報を明確に表示し、顧客の選択の手助けをすることが重要です。

ここでは値段や画像が役に立ちますが、更に街の中心までの距離や平均レビュースコアなどの主要情報も活用できます。

Booking.comは上記のような情報を提示していますが、ユーザーをコンバートするファクターとなり得る、更なる情報を追加しています。

例えば、残り空き部屋数などの商品トレンドデータの表示や、キャンセル料無料などの主なセールスポイントのアピールで、消費者の早めの決断をサポートしています。

結果のフィルター機能を提供

候補が多すぎるというのは、ウェブユーザーにとっては必ずしも良い状況ではなく、結果を絞る方法が求められます。

値段やレビューレーティング、設備などの主なポイントを用いたフィルター機能を提供することで、ユーザーは選択肢をニーズに合わせて絞り込むことができます。

場所の表示に地図を活用

ユーザーにとって、地図はとても便利です。ホテルチェーンでは、観光名所周辺や、交通アクセス抜群なホテルなどの空き状況を表示し、顧客はホテルが適した場所に位置しているのか、ニーズに応えるのか、などを検討する手助けになります。

多くのホテルにとっては、Google Mapsを活用して位置を閲覧者に表示し、チェックインの際には道案内もすることが有効でしょう。

画像で情報や刺激を与える

画像を上手く使えば、ホテルの豪華アイテムや、部屋から望む絶景、そして客室内の装飾などを表示し、ユーザーを刺激することが可能です。

更に画像には実用的な役割もあり、重要な情報を提供することです。
人は客室の見た目や広さ、雰囲気、洗面所の設備などを気にするものです。

画像は、ホテルとロケーションを売り込むことにも活用できます。もし貴社のホテルがベスビオ火山やナポリ湾の素晴らしい景色を持っていれば、それを押し出しましょう。

現地情報を追加

ホテル側は、旅先の地域や、現地で見たり触れたり、できることに関する情報を掲載することで、ブッキングの更なる理由を作ることができます。

ユーザーレビューを表示

レビューはトラベル検索プロセスの中でも重要な部分であり、ユーザーは最もお得な選択肢や、他のユーザーからの安心を求めています。

この証拠に、TripAdvisorはオンラインで旅行をブッキングする世界中のウェブユーザーの60%を誇っています。消費者がTripAdvisorなどのレビューソースを参照する傾向にあるということは、これらのレビューを表示することに意味が出てきます。

その意味とは、ユーザーがレビューを求めて他のサイトへと一度離れる必要をなくし、ホテルサイトでブッキングを検討している最中に、その場で欲しい情報が見つかるという点です。

ソーシャルプルーフの活用

ユーザーレビューに加えて、その他の形でのソーシャルプルーフもユーザーをブッキングへと後押しします。

他の人がそのホテルで宿泊し、満足したという保険をかけるのです。例えば、スイスのCervoはユーザーからのInstagram投稿を掲載しており、信憑性を高めています。

直接のブッキングを後押し

ホテルウェブサイトにはOTAという高い壁があるため、直接ブッキングをする理由を提示することは重要です。

ここでは、ロンドンのMegaroホテルが、割引や無料インターネットなどの、直接ブッキングすることのメリットを売り出しています。

Best Westernはページ内に値段チェックオプションを導入しており、閲覧者が他ではこれほどお得なプランは無いことを示しています。

ブッキングと支払い

顧客が宿泊予約を取る決断をしたら、あとは彼らが離れないように、ホテル側が予約プロセスをできるだけシンプルにすることが重要です。

ホテルサイトは他のトラベルサイトと比べ、放棄率が低い傾向があります。この理由の一つは、ブッキングが必ずしも支払いを伴うわけではないということで、プロセス中の労力を減らしています。

モバイルユーザーを考慮したブッキングプロセス

ホテルブッキングにおけるモバイルの重要性は増加しており、統計によると、「ギリギリ」の予約の80%はモバイル端末上で行われています。

弊社の2019年Eコマースレビューインフォグラフィック内の統計が示すように、トラベルサイトは多くのモバイルトラフィックを受けていますが、これらのユーザーをコンバートするという壁に直面しています。

モバイルはトラベルサイトにおけるトラフィックの53%を占めていますが、売り上げではたったの29%です。こうして閲覧者の多くがモバイル上のブッキングに不満を持っているか、あるいは単純にデスクトップを好んでいる、という状況が見えてきます。

検索ブッキングプロセス内の全ての部分において、モバイルでの簡略性を考慮する必要があります。

各種入力欄に最適なタッチキーボードの自動選択や、タッチスクリーンにぴったり合うサイズの入力欄など、細かい気遣いとショートカットが大きな効果を発揮します。

支払い方法のバリエーション

先払いが必要な宿泊予約では、可能な限り多くの顧客のニーズに応えるように、豊富な支払いオプションを提供することが重要です。

弊社のブッキング放棄調査によると、回答者の7%が希望の支払い方法を利用できなかったために予約を放棄しています。

クレジットやデビットカードだけではなく、PayPalなどのオプションも提供することは絶大な効果を発揮します。加えて、Visa CheckoutやApple Payなどのオプションは、モバイルとの相性が抜群です。

ブッキング放棄への対応

上記の、便利コンテンツやレビューからシンプルなブッキングプロセスまでの、戦略は放棄率を下げる効果が期待できます。

しかし、トラベル検索の実態というのは、ユーザーは決断までに時間をかけ、複数のサイト間を行ったり来たりしながら、ブッキングを放棄していくものです。

この傾向に対してサイト側が取れる対抗手段は、例えばブッキングリマインダーを導入して予約情報を一時保存し、後から確定できるようにすることです。

このようにしてサイトを印象付けながら、ユーザーに選択肢を検討し、仲間と相談する時間を与えることができます。

ユーザーがサイトを離れた場合には、ブッキング放棄EメールやSMSメッセージを通じてプラン詳細をリマインドし、サイトに戻って予約を確定するよう促すこともできます。

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