Eコマースサイトの信頼関係の築き方|SaleCycleブログ | 株式会社クローバーテック

Eコマースサイトの信頼関係の築き方|SaleCycleブログ

Eコマースサイトは、閲覧者が商品を購入するように工夫をしていますが、この工夫の大部分は信頼関係を築くことです。

信頼を得られなければ、まず消費者は買い物に踏み切れないこともあり、そして一度マイナスなイメージを持たせてしまうと二度と戻ってくることはありません。

消費者が考える信頼には、いくつかの種類があります: サイトが約束通りの取引を行うのか、支払いプロセス及び個人情報のセキュリティ、そして返品などのカスタマーサービスの品質です。

Baymardによる最近の統計は、信頼におけるセキュリティ面に注目し、チェックアウトプロセス中のセキュリティ面でユーザーが気に掛けるポイントや、サイトの信頼度に影響する要因などを分析しています。

Baymardは2,584人の消費者を対象に調査を実施し、チェックアウト中の放棄の原因について調べました。

回答の17%は、直近3ヶ月以内に購入を放棄した理由として、カード情報を入力する際にサイトを信頼できなかった点を挙げています。

ここで、サイト上でのセキュリティの見え方、そして消費者の購入意思に影響するファクターがどのようなものなのか、という疑問が出てきます。

解決策の一つは、サイトを閲覧中の消費者に向けてトラストマーク(TradeSafe)やサイトシール(SSLサーバ証明書)を明記することです。

これらのバッジは、サイトを閲覧中の消費者が安心感を抱くように設計されており、特に支払いセキュリティの安全性を気にする購入ポイントで効果を発揮します。

Baymardはどのバッジが一番信頼を得るブランド力を持つのかを調査した結果、Nortonが大差をつけて首位、次にGoogle Trusted Store、BBB、McAfeeなどが挙がっています。

ここで興味深い点は、上記の多くが「トラスト(信頼)」シールであり、サイトのセキュリティの保証ではありません。

Nortonは支払いを暗号化して保護するSSLですが、一方でGoogle Trusted StoresとBBBはクレームや返金対応の保証のみの提供になっています。

ここでの一つの共通テーマは、これらのロゴは消費者がよく知り信頼しているブランドであり、これはウェブユーザーの大半はテクニカルなセキュリティ知識を持ち合わせていないことが原因です。

NortonやMcAfeeは多くのノート・デスクトップPCユーザーにとってはセキュリティブランドとして親しみがあり、Googleもまた全ウェブユーザーに絶大な知名度を誇ります。こうして、消費者は最も安心感を抱きやすいロゴを信頼する傾向にあります。

これらはまた、消費者が見慣れたトラストロゴであり、この親近感も信頼獲得の要素となっています。

しかし、信頼を得る方法はトラストマークの他にもあります。実はこれらの方が重要で、セキュリティロゴの補助となる場合もあります。

サイトセキュリティとパフォーマンス

サイトの安全は厳重に確保されるべきで、安全な接続環境を設ける「https」の使用などを含みます。

また、ユーザーがこのような光景を見るリスクも削減できます。こちらの例はGoogle Chromeにて表示されたもので、このようなメッセージは一瞬にしてショッピングの邪魔になります。

サイトの仕組みや、閲覧者の利用方法も重要なファクターです。読み込みが遅いサイトはユーザーに不快感を与えるだけではなく、安全性においての疑問を持たせてしまいます。

読み込みが遅い、もしくは失敗しやすいページはコンバージョンキラーです。ユーザーの17%は、チェックアウト放棄の理由として、ウェブサイトエラーやクラッシュを挙げています。

サイトのデザインと使用感

サイトがユーザーにあまり知られていないものの場合、辿り着いたその瞬間に第一印象を与えることになります。

もしそこで初めて見る光景が10年遅れで最近は更新されていないように見えるページであれば、閲覧者は疑問を抱き始めます。そこで、プロフェッショナルでスタイリッシュなサイトデザイン(つまらなくても親しみやすいもの)は、様々なニーズに応えることができます。

使用感も大きなファクターです。レスポンスが良く、使いやすいサイトは顧客からの信頼を得る一歩になります。

チェックアウトページのデザイン

チェックアウト中のデザインもまた顧客信頼度へ影響を与えることがあります。

多くのサイトはチェックアウトページ専用のデザインを用意しており、チェックアウト詳細をまとめて、他のページには表示されるナビゲーションオプションやプロモーションバナーを非表示に設定しています。

こちらはGraham&Greenの例で、支払いページを枠線でまとめています。このようなデザインは、同サイト上の他のページとは違うイメージを持たせ、ユーザーに視覚的な安心感を与えることができます。

Neweggは更に一歩先に踏み込み、チェックアウト中のカード情報部分の背景色を変えて、フォームのこの部分を強調しています。

このようなチェックアウトデザインは、ユーザーからの信頼を得るテクニックだけではなく、コンバージョンの増加ファクターにもなります。

上記のように、白いスペースを多く取り、視覚的に邪魔になるものを減らしたデザインは、消費者の注意を支払いとチェックアウトの完了へと真っ直ぐ向けます。

ここでは他の要素も消費者の信頼に繋がります。例えば、Graham&Greeneのチェックアウトページ上に記載されている電話番号は、買い物客が何か尋ねたい時に活用されますが、安心にも繋がります。顧客からの連絡に喜んで対応する姿勢を見せるリテーラーは、信頼を獲得しやすいのです。

支払い方法の多様化

多彩な支払い方法を提供することで、様々な顧客ニーズに対応することができ、また、セキュリティ面での心配も解消するファクターになります。

例えば、PayPalやAmazon Payなどの支払い方法は、何か問題が発生した際の購入保証が手厚いため喜ばれます。リテーラーに詳しくない消費者にとって、このような「万が一」のセキュリティは大きな説得力を持ちます。

ユーザーレビュー

ユーザーレビューという形でのソーシャルプルーフも、消費者にサイトの信頼度を証明する方法です。

これらはサイトの信頼性を向上させ、他の消費者がこのリテーラーから商品を購入し、その体験に満足している旨を伝えます。

まとめ

オンラインリテーラーにとって、信頼は重要なカギです。消費者は総合的な顧客体験から信頼できるリテーラーを見極めるため、支払いセキュリティだけ済む話ではありません。

配送時の不備や、不十分なアフターサービスがあった場合は、この信頼は薄れてしまいます。

サイト上でのトラストロゴやユーザーレビューなどの明記は信頼獲得に繋がり、このようなロゴのチェックアウトページへの追加がコンバージョンにどう影響するかをテストする価値は十分あります。

しかし、それだけではなく、顧客の全体的なショッピング体験をしっかりと見ることが重要です。一度失われた顧客からの信頼の回復は困難です。

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