旅行業界における自社Webサイト予約率向上10の施策|SaleCycleブログ

本稿では、トップオンラインツアーサイトが活用している主な機能を紹介しています。

オンライン旅行予約を増やす30の施策」を実現するために向けて、Alexaランキングに基づき、トランザクション数における上位50社のサイトを分析しました。この分析レポートでは消費者が気になる旅先を見つけて予約しやすいように、予約までの道のりをどのようにサポートし、サイト離脱後のリカバリーのために、旅行会社がどんな機能や戦略を活用しているのか調査されています。

今日はその中の10個をピックアップしご紹介します。

サイト内検索の予測入力

サイト内検索の予測入力とは

ユーザーが目的地を入力するにつれて、サイトサーチが入力されたテキストに基づき候補を予測・提案します。

重要性

消費者のプロセスを効率化し、不正確や存在しない検索結果へ繋がるエラーを避けます。Googleによると、予測入力は検索を25%速くします。

活用例

これはExpedia内の導入例で、タイプするにつれて目的地をサジェストします。複雑な地名の入力する際のミスを削減します。

導入率

調査対象上位50サイトのうち100%

フレキシブルな検索

フレキシブルな検索とは

特定の日数に縛られない検索を提供します。
例:ロンドン全域の空港発のフライトの検索、入力された日付の前後3日間の旅行プランの検索。

重要性

ユーザが入力する検索条件だけに詳細に縛られずに、消費者に多数の選択肢を表示します。プラン検索の初めの段階に適し、選択肢を絞ったり複数の検索を行ったりせずに済みます。全ての人が日付を決めてからトラベルサイトを閲覧するわけではなく、柔軟な検索は彼らのリサーチを簡略化します。

活用例

Thomas Cook内の例です。日付や行き先について比較的漠然とした検索が可能です。

導入率

調査対象上位50サイトのうち50%

モバイル版サイト/モバイルAPPの導入

モバイル版サイト/モバイルAPPの導入とは

旅行業界のサイトは早期にモバイル端末に対応し、サイトに来訪してくれている消費者の使用端末を問わないよう便利にするべきです。

重要性

トラベルサイトのトラフィックのうちモバイル端末が占める割合は40%ですが、売り上げのうちではほんの18%です。モバイル端末での予約の簡略化は売り上げの増加に繋がります。

活用例

現在ではほとんどの旅行業界のサイト(特にオンライントラベルエージェンシー)はモバイル端末によく対応していますが、ホテル業界はやや遅れいている状況です。その中でもlastminute.comが良い例ではないでしょうか。

導入率

調査対象上位50サイトのうち96%。しかし、モバイル版サイトの使いやすさや特徴は各サイトによって異なります。

予約内容放棄時のリマーケティングメール

予約内容放棄時のリマーケティングメールとは

オンラインでの予約を開始した後、予約を完了しなかった際にユーザーにリマインドメールが送られます。ユーザーに予約しかけのフライトや空室プランをリマインドする事で、予約へのモチベーションを高めるだけでなく、メール経由でチェックアウトプロセスまで戻してあげる事で予約までの多くのプロセスをショートカットする事ができ予約数向上に寄与します。

重要性

予約詳細を保存することで消費者のリサーチをサポートし、一度は放棄された予約を自社予約サイトで回復(呼び戻す)できるようにします。

活用例

Virgin Atlanticは予約放棄Eメールの導入で売り上げが5%増加しました。

導入率

調査対象上位50サイトのうち30%

地図の活用

地図の活用とは

地図は消費者の旅先の理解を深めます。例:付近のビーチ、市街地、レストランなどまでのホテルやヴィラからの距離。

重要性

検索結果(該当する施設等)のマッピングにより、消費者が選んだホテルのロケーションを確認し、彼らのニーズに応えるか判断できます。

活用例

複数の良い例があります。Airbnb(上記)はマウスオーバー情報や地図を動かしながらの検索を活用しています。

導入率

調査対象上位50サイトのうち54%。しかし、マップを導入していないサイトは一つを除いて全てがマップの恩恵の少ない航空会社サイトでした。

ユーザーレビュー

ユーザーレビューとは

Webサイトを訪れた消費者が他ユーザーによるホテルや観光地を利用した際の感想(レビュー)。

重要性

レビューは効果的な証明となり、消費者が自分に合うものを見つけ、サービスが悪かったりトイレが臭うホテルを避けることができます。

消費者がレビュー無しで予約することはほぼありません。ユーザーのうち95%が予約の前にレビューを読んでいます。

レビューは検索プロセスをサポートし、トラベルサイトにとってはレビューによって顧客がtripadvisorへ流れずにサイトに留まることになります。

活用例

booking.com。レビューの平均の表示に加え、高評価と低評価を分けた同時表示が効果的です。

導入率

調査対象上位50サイトのうち48%。ただし、航空会社サイトでの利用率はあまり正確ではありません。宿泊施設を取り扱うサイト(導入状況が明白なもの)のうち8%はレビューを表示していません。

住所入力ショートカット

住所入力ショートカットとは

ユーザーが住所を入力する際の郵便番号検索や予測入力。

重要性

住所入力のプロセスを短縮し、予約を簡略化します。また、住所の入力ミスを防ぐことも出来ます。

活用例

hotels.de(下記)はユーザーが入力するにつれ、該当する住所を表示しています。

導入率

調査対象上位50サイトのうち8%。予約プロセスの簡略化に大きく貢献する機能なので、予想外の結果でした。

予約途中の連絡先表示

予約途中の連絡先表示とは

予約中に気になる事や、不安な点を解消する事で予約率を向上させることが可能です。そのためには見つけやすい場所への問合せ先電話番号の記載やライブチャットオプションがページの横部やヘッダーの中など、目立つ箇所に設置されます。

重要性

予約途中で消費者が困った際、様々な段階でサポートを要する必要性があります。明確な連絡先表示は消費者が必要な際の瞬時のサポートを可能にし、放棄を防ぎます。

活用例

lastminute.comではブッキング中に電話番号やライブチャットオプションが表示されます。

導入率

調査対象上位50サイトのうち54%。全てのサイトが連絡先を掲載していますが、見つけにくい場合もしばしばありました。

消費者の旅先(行先)に関するコンテンツ

消費者の旅先(行先)に関するコンテンツとは

サイト上のコンテンツで、理想ではリサーチ(検索)や予約の際に表示される、旅先(行先)についての情報。例:現地についての軽い歴史、周辺の観光地情報、平均気温などの便利な情報。

重要性

消費者がバカンスの計画をサイトを離れずに立てられるように。予約を検討している際にこれらの便利な情報を提供する事で消費者のバカンスへのモチベーションを落とさないように気を付けます。

活用例

booking.comは、他社サイトがこれらの情報を他の場所に置いている中、プロダクトページに掲載しています。コンテンツを活かすには、消費者が購入を検討するポイントで表示する必要があります。

導入率

調査対象上位50サイトのうち40%。しかし、ほとんどが効果的には活用していません。

リアルタイムな情報提供

リアルタイムな情報提供とは

予約中の人数、指定された日付の空き部屋数、スペシャルオファーの有効期限などの情報の掲載。

重要性

消費者に決断を迫る際に有効です。また、消費者が見ているプランや空き部屋と関連性の高い情報を提供するのもいいでしょう。例えば、消費者が検討しているホテルに空き部屋が2部屋しか残っていない場合、他にご覧になられている消費者数をお知らせし予約へ対する気持ちを高める事ができます。ただし、こういった施策も多用し過ぎると効果を失うだけでなく消費者に不快感を与えてしまう可能性もあります。

活用例

hotels.comは判断を手助けする便利な情報を掲載しています。

導入率

調査対象上位50サイトのうち44%

最後に

他にも20個の施策が調査対象上位50サイトを見ると施策に似たような傾向が見受けられました。より詳しい内容は下記のURLよりダウンロードしてください。

オンライン旅行予約を増やす30の施策

最後までご覧いただきありがとうございました。

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