Eメールマーケティングにおける統計情報: 2018年度版|SaleCycleブログ
本稿ではウェブ上からかき集めた、2018年の主要Eメールマーケティング統計をまとめていきます。
目次
- 1 Eメールアドレスの価値
- 2 Eメールマーケティング統計: ROIと売上
- 3 Eメールオープン・クリックレート
- 4 件名
- 5 Eメールクライアントマーケットシェア
- 6 未読のまま削除されたEメール
- 7 サイト離脱ユーザ(かご落ち)リマインドEメール
- 8 EメールマーケティングのABテスティング
- 9 Eメールマーケティングでのパーソナライゼーション
- 10 パーソナライズされたEメールと消費者
- 11 サイト離脱ユーザ(かご落ち)リマインドEメールの配信タイミング
- 12 Eメールマーケティングの消費者への影響
- 13 スマートフォン端末によるEメール統計情報
- 14 Eメールマーケティングに対する消費者の意識
- 15 Eメールマーケティングの最適化戦略
- 16 モバイル非対応Eメールへの意識
- 17 配信リスト別のEメールパフォーマンス
- 18 Eメールマーケティング戦略別の効果
Eメールアドレスの価値
この問いへの答えは業界によって、そして対象企業のEメールマーケティングの有効性によって変わります。
Experianによると、Eメールアドレスの平均価値は約£84.50(=12032.28円)で、これは全業界を含めた平均値なので、顧客の平均ライフタイムバリューによって大きく左右されます。例えばトラベル業界のEメールアドレスの平均価値は£236(=33604.94円)なのに対し、小売業界では£79(=11249.11円)です。
業界間の価値の差異に関わらず、貴重なEメールデータベースの構築が大切だということは明白です。
Eメールマーケティング統計: ROIと売上
時代の変化につれてEメールは死んでいくと予言する馬鹿げた記事が蔓延していますが、実際は今なお多くのマーケティングチャネルの中で投資の最高リターンを維持しています。
これはEconsultancyの「2017 Email Marketing Census」の保証付きで、ROIにおいて約3四半期を通して689の企業が「good」か「excellent」と評価しています。これは調査対象の全チャンネルの中でも最高の評価です。
クライアントサイドの担当者がEメールマーケティングに分類するセールスの割合は全体の22%です。よって、イギリスだけでもEメールがリテールセールスのうち£30 billion (=約4,336,350,000,000円)の価値を持っているということです。
Eメールオープン・クリックレート
メール開封レートは完全な指標ではありませんが、継続的にEメールの効果を観察するためのベンチマークとしては十分使えます。
GetResponseはEメールマーケティング統計の素晴らしいソースで、同サイトのEmail Marketing Benchmarks 2018には開封やクリックのレートとして貴重なデータが含まれています。
左図は各業界におけるオープン、クリック、そして配信停止のレートです。
件名
以下はSaleCycle利用企業500社から集計された、件名の内容でわけた時の平均オープンレートです。
Eメールクライアントマーケットシェア
Litmusは1.17億のEメール開封から集計された、最も人気の高いウェブメール、デスクトップメール、そしてモバイルメールのクライアントのデータを持っています。
未読のまま削除されたEメール
Return PathのHidden Metrics of Email Deliverabilityレポートは、Eメールの中でスパムフォルダに入ったもの、返信されたもの、転送されたもの、そしてクレームを受けたものまでの興味深いデータを紹介しています。このチャートは未読のまま削除されたEメールの割合を掲載しています。
サイト離脱ユーザ(かご落ち)リマインドEメール
ブラウザーの放棄に対するEメールはウェブサイトを閲覧中の消費者に配信でき、彼らのブラウジング嗜好に応じたカスタムコンテンツを含みます。
これらのEメールは従来のものよりも80.9%高いオープンレート、そして50.5%高いクリックレートを誇ります。平均的なEコマースオープンレートは15%程度なのに対し、カート放棄Eメールのようなトリガー付きEメールは断然良い結果をもたらします。
EメールマーケティングのABテスティング
PhraseeはEメールマーケターがEメールキャンペーンを最適化するためにスプリットテスティングを活用する方法を調べています。以下の統計はマーケターがまだまだ改善できる要素があることを示しています:
- Eメールマーケターは全キャンペーンの50%未満しかスプリットテストしていない
- スプリットテストを行っても、A/Bテスト以外の方法を試していない
- スプリットテスト後、結果を活かせる統計的なモデルはたったの5%
Eメールマーケティングでのパーソナライゼーション
Adestra / IDM State of Digital PersonalizationレポートはマーケターのEメールパーソナライゼーションに対する意識を調査しています。
Eメールマーケティングにおけるパーソナライゼーションの恩恵データ
想定通り、Eメールマーケティングで最も使われているカスタマーデータはEメール登録者の名前となっています。注目すべきは、顧客の動向についてのリアルなインサイトを持つデータがあまり活用されていない点です。マーケターの49%はトランザクションデータを収集していますが、そのデータを日常的に活用しているのは25%程度です。
マーケターがパーソナライゼーションに取り入れているデータ
クライアントサイドのマーケターの55%はEメールマーケティングのパーソナライゼーションにおける主な障壁として、データの統合を挙げています。
パーソナライズされたEメールと消費者
次のbluehornetによる調査は、消費者のリテーラーに見えないデータ・明白なデータの両方を用いてマーケティングEメールをパーソナライズして欲しいという声が表れています。
サイト離脱ユーザ(かご落ち)リマインドEメールの配信タイミング
カート破棄Eメールが効果的なのは確かですが、タイミングによってその効果は大きく変わります。我が社の500のグローバルブランドから集めた統計は、破棄の1時間後がスイートスポット(最高のタイミング)だと示しています。また、消費者がサイト離脱後24時間以上あとにメールが送られると効果が著しく落ちます。
Eメールマーケティングの消費者への影響
回答者の59%はマーケティングEメールが彼らの購入選択に影響すると答えた一方で、月に1回以上マーケティングEメールから購入する者はほんの50%弱です。
スマートフォン端末によるEメール統計情報
Litmus State of Emailレポートの統計によると、メール開封の55%をモバイル端末が占めています。
Eメールマーケティングに対する消費者の意識
bluehornetによる調査(pdf)はアメリカの消費者1,800人を対象にマーケティングEメールへの意識を調査し、貴重なインサイトを発表しています。
消費者がEメールをチェックする頻度の統計データ
Eメールのチェックに使用する端末の統計データ
Eメールマーケティングの最適化戦略
Adestra / Econsultancy Email Marketing Censusによると、「かなり」あるいは「とても」先進的なEメール最適化ストラテジを持つ企業は少数です。貴社のモバイル端末向けEメールマーケティングの最適化ストラテジをどう評価しますか?(「かなり・とても先進的」のみ表示)
また、本レポートはモバイル受信者向けの詳細なストラテジをまとめています。
モバイル向けのEメールマーケティング最適化のために、何を実施したのか
モバイル非対応Eメールへの意識
Eメールのモバイル最適化は必要不可欠ですが、上記のグラフが示すように、Eメール最適化ストラテジにおいて遅れをとっている企業も少なくありません。モバイル端末でのEメール開封が増えるにつれて、モバイルでの読みやすさを無視したEメールは大きなチャンスを逃すことになります。
消費者調査によると、42.3%は最適化されていないEメールを削除し、わずか11.3%が我慢して読んでいます。
配信リスト別のEメールパフォーマンス
GetResponseの統計によると、Eメールパフォーマンスはリストサイズに反比例しています。
Eメールマーケティング戦略別の効果
GetResponseはそれぞれの戦略・ツールのEメール開封率への影響を調査しています。
絵文字
パーソナライズされた件名
プリヘッダー
Eメール本文のパーソナライゼーション